14/18/21/24/28/50/FM放送用各ZLスペシャルアンテナの検討

14/18/21/24/28/50/FM放送用各ZLスペシャルアンテナの検討

(最終更新 2021.10.22)

 2020年に発生した2つの超強力台風の影響でZLスペシャルが変形したこと、またそれに関連しコン柱の上に設置していたワイヤー系アンテナを除き、全てを撤去たことは別項で述べています。

 コン柱上に残っているワイヤー系アンテナでしばらく運用していましたが、やはりゲインのないアンテナでのQRP運用は、相手局にご迷惑をおかけすることになりますので、コン柱に設置する方法以外でZLスペシャルを復活させようと考えました。

 現在のZLスペシャルは本格的なエレメントクランプを使用したりで結構重くなっています。ZLスペシャルを再登場させるにしても、重量があると設置する条件で無理があります。したがって再度21MHZ用のZLスペシャルを作るにしても、軽量化つまりエレメントクランプ等を使用しない方法に変更が必要です。

 エレメントクランプを使用しない方法となれば、最初の作り方、つまり塩ビパイプのTエルボを使った方法で作成します。そうなれば現状品をバラバラにし、釣竿だけを再使用して作ることになります。この方法ですと超軽量化が図れます。ただし強度的には若干弱くなりますが、コン柱に上げた時に比べれば強風に晒されることもありませんので、強度問題もクリアできると思います。

 ということで、どうせバラバラにするなら、他のバンドの実験をしてみようと考えました。釣竿は再利用しますので切らずにそのまま使用し、フィ−ダー線だけを切り縮めます。あとはエレメントクランプを移動させ、それぞれの長さに合わせることが可能です。この方法ですと、21MHZより高い周波数用、つまりエレメントの長さが短くなるバンドのZLスペシャルの実験ができると考えました。

 以上、今回も前置きが長くなりましたが、21MHZ用→24MHZ用→28MHZ用→50MHZ用にそれぞれに改造します。アンテナ計算ソフトMMANAで計算させますので、ついでに14MHZ用および18MHZ用の計算結果も出しておきます。ただし14MHZと18MHZは、エレメントと釣り竿の長さが足りませんので再現ができません。またFM放送受信用は、今回の最終の改造の50MHZ用のエレメントをそのまま再使用する予定のため、50MHZ用よりエレメントを短くしたくないと思っています。

 以上のような理由から、14MHZ用、18MHZ用、FM放送用の3つのアンテナは計算結果のみの表示になり、アナライザーを使用した共振周波数測定は実施しませんので悪しからず。




各バンドのエレメントデータ他の検討結果


 各バンドの計算結果は下記のようになりました。準備が出来次第24MHZ用から順に改造し、その都度アナライザーを使って共振周波数の測定を行います。果たして計算結果と実測値が合うのか見ものです。なお実測結果は測定が完了した時点で下記表のそれぞれの実測周波数欄に記入して報告する予定です。


 下記の表はエレメントの長さを再調整した最終エレメントデータです。自作される方は下記データを参考にして作ってみてください。多分大丈夫だとは思います。

 なお下記データに至るまでの経過を下の方に記載しています。長々とした説明になっていますが ”ご用とお急ぎでない方”は是非ご覧ください。(※長文になっているため、最終結論の一覧表をこの場所に再掲しました)


 上記の最終エレメントデータの計算結果を下記でリンクさせました。興味がおありの方は下記ファイルをダウンロードしてください。MMANAソフトでファイルを開くと、当該アンテナの詳細な計算内容を見ることができます。

14MHZ.MAAのダウンロード   18MHZ.MAAのダウンロード   21MHZ.MAAのダウンロード 24MHZ.MAAのダウンロード  28MHZ.MAAのダウンロード 50MHZ.MAAのダウンロード FMラジオ.MAAのダウンロード

 (※ファイルのダウンロードは、上記アイコンをマウスで右クリックし、出てきた「対象をファイルに保存」を選択し適当なフォルダーにダウンロードしてください)




お知らせ


 今週の金曜日位から中休みしていた梅雨が戻ってくるようです。雨が降ると作業ができませんし、たとえ梅雨の合間で雨が降らなくても、フィーダー線が濡れると共振周波数が大幅に変化します。ということで暫く作業が中断になると思います。ここのところ数日おきに更新していましたが、以上のような理由で更新が暫く止まると思います。

 ところで、今回のZLスペシャルアンテナに関するページを再開したのは、現在も300オームのリボンフィダー線が販売されているのを知ったことも理由の一つです。昔は量販店で普通に販売されていましたが、昨今は全く店頭から消えていました。

 いかに高性能で作り易いアンテナとはいえ、肝心の300オームフィーダー線が入手出来なければ、自作することもできませんので、データを出しても意味が無いということになります。一方まだ販売されているとなれば、ひょとして作ってみようと思われる方もいるのではと思いデータ提供を再開しました。

 300オームのフィーダー線が販売されているのは、オヤイデ電気さんで、1m当たり99円、10m以上では1m当たり83円で販売されています。もちろんネット購入も可能のようです。どれ位の在庫をお持ちかが分かりませんが、興味のある方は今のうちに購入を検討されてはいかがでしょうか。

300Ωフィダー線の販売サイト オヤイデ電気ホームページ 


 ついでの話ですが、このZLスペシャルの300オームフィーダー線を支持するグラスファイバー製の釣竿、予備の竿を全て使い果たしていました。そのような訳で現用品の竿を流用する羽目になっています。

 近いうちに釣具屋でも覗いてみるかと思っていますが、ご承知のように現在はコロナが蔓延しています。人との接触をできるだけ避けたほうが賢明だと思います。そのようなことで、ネット販売されてないかと調べたところ、アマゾンで取り扱っていました。


アマゾンで販売されているグラスファイバー製釣竿


 上記の商品は値段が安いのでグラスファイバー製だと思われます。アマゾンでは他にも幾つか売られているようですので、各位で調べてみてください。ご存知のように現在主流のカーボンロッドの釣竿は、含有されるカーボンの影響で300オームフィーダーの支持用としては使用できませんのでご注意ください。なお、釣竿の長さは4.5mがあればベストですが、釣竿を差し込む塩ビパイプの長さを25cmから50cmに変更すれば3.6m竿でもOKだと思います。

 久しぶりにアマゾンの釣り竿を見てみましたが、上記で最初にご紹介した1000円以下の安い竿は、全部売り切れてしまったようです。皆さんが買われたのでしょうか?

 現在売っているのは1400円位するものばかりでした。前にも話しましたが、人気が出た商品はあっという間に無くなるか、値段が吊り上がります。

 余談ですが、今年の7月20日にZLスペシャルをお使いのJG1AFS(オカさん)とコンタクトしました。オカさんは釣り竿部分に篠竹(シノダケ)を使用されていました。自作の醍醐味はそこらへんに転がっているパーツで作ることです。篠竹は太さ1〜3cmの細い竹で、少し山側にいけば結構あちこちに自生しています。しっかり乾燥させてラッカースプレーで塗装すれば十分使えると思われます。

 釣り竿を更に検索すると、長さ15mのグラスファイバー製の釣り竿が売られているのを見つけました。これで7MHZ用のZLスペシャルを作ったら面白そうですが、1本9000円位しますので手が出ませんね。下の物は長さ7.8mの物もあるようです。

アマゾンで販売されている長さ15mのグラスファイバー製釣竿


ちょとお高いんですが長さは十分です。

長さ7.8mのものもあるグラスファイバー製釣竿




台風14号が当家の真横を通過しました


 昨年は2つの超大型台風の接近通過でZLスペシャルが変形する被害が発生しました。結果的にはこれを機会にコン柱に設置していたワイヤー系アンテナを除き、ZLスペシャルアンテナやローテーター 等を全て撤去しました。

 台風シーズンを迎え今年も襲来するのではと思っていたところ、9月17日に台風14号(最低気圧905hPa)が福岡県福津市に上陸し、当家の真横を通過しました。幸い通過時の気圧は990hPa程度に弱くなっていましたので、台風による被害は発生しませんでした。

 進路予想では、あちこちに迷走したあと、かなり接近しそうだということが分かりましたので、車庫上に設置していたZLスペシャルを予め物置の屋根上に退避させました。テレビのニュース番組で、この台風に関連して、愛知県では屋根が全部吹き飛んだ映像が流れていました。弱くなったといっても、油断できない台風でした。

 ということで、暑いという理由でZLスペシャルの改造作業をサボっていましたが、ZLスペシャルを下しましたので、天候が安定次第改造作業を開始することにしました。昨年もそうでしたが、今年も台風がきっかけで重い腰を上げることになりました。


※各写真上をクリックすると拡大写真が見られます。
迷走台風14号が福岡県に上陸しました ある程度接近するとは思っていましたが
まさに当家の真横を通過しました
釣り竿を再使用する予定でしたので
被害を想定し物置の屋根に一時退避




21MHZ用から24MHZ用への改造


 21MHZ用のエレメントを24MHZ用に改造します。副射器(Ra)6.5mを5.52mへ、反射器(Rf)6.64mを5.64mへ、またRa Rfの間隔(S)を1.59mから1.35mへそれぞれ切り縮めます。以降具体的な改造作業内容を写真でご紹介します


※各写真上をクリックすると拡大写真が見られます。
改造作業用メモを作成し作業を進めた
エレメントを何cm縮めるか書いています
各周波数ごとの終端位置を白のビニール
テープで予めマーキングして作業を進めた
白テープでマーキングした箇所で切断し
端末部分をショートしてハンダ付けした
RaとRf間(S)のフィーダーについても
周波数ごとに白テープでマーキングした
Rf側のエレメントクランプを緩め
Ra側に移動させてフィーダーを切り縮めた
予めマーキングした位置で切り縮めた
フィーダーとRfを接続しハンダ付けした
接続箇所をテープ処理し作業が完了 改造作業完了 ブームが24cmほど
余っているのが見える
共振周波数を測定すると24.521MHZ
計算値より345KHZ低く出ました




24MHZ用から28MHZ用への改造


 24MHZ用のエレメントを28MHZ用に改造します。副射器(Ra)5.52mを4.88mへ、反射器(Rf)5.64mを4.99mへ、またRa Rfの間隔(S)を1.35mから1.19mへそれぞれ切り縮めます。以降具体的な改造作業内容は、21MHZから24MHZの改造作業と同じで、目印の28MHZの白いビニールテープ箇所でフィーダー切断し、それぞれのエレメントに再接続しました。

※各写真上をクリックすると拡大写真が見られます。
改造作業用メモを作成し作業を進めた
エレメントを何cm縮めるか書いています
改造作業完了 ブームが24MHZの時より
更に16cmほど余っています
共振周波数を測定すると27.848MHZ
計算値より216KHZ低く出ました




28MHZ用から50MHZ用への改造


 本題と関係ない話として、ここに21MHZのコンディション情報を載せていましたが、サイクル25が近づいてきましたので、本来の報告場所「21MHZ DXコンディション情報」コーナーで報告するように変更しました。

 ということで、本来のアンテナ改造の話に戻ります。今回の一連の改造の最終作業、いわゆる28MHZ用のエレメントを50MHZ用に改造します。具体的には副射器(Ra)4.88mを2.27mへ、反射器(Rf)4.99mを2.78mへ、またRa Rfの間隔(S)を1.19mから0.67mへ、それぞれ切り縮めます。以降改造作業内容を写真でご紹介します


※各写真上をクリックすると拡大写真が見られます。
今回の切り縮め長さが最大でRa、Rf とも
1m以上切り縮めます
今回の一連の作業で切り縮めたフィーダー
の残骸、長いものは1m以上あります
改造作業が完了。実際のエレメントは
白のビニールテープのところまでです
ブームが92cmほど余っています
このままエレメントを1本追加して3elへ?
共振周波数を測定すると49.020MHZ
計算値より658KHZも低く出ました! 
エレメントを切り縮め改造後の
共振周波数は50.311MHZになっていました




各バンドへの改造と共振周波数測定結果について


 一連の各バンドへの改造と、アナライザーによる共振週数測定がすべて終了しました。数値の差こそあれ全般的に実測周波数の方が低いという結果になりました。特に50MHZのものは658KHZも低くなっています。元々の計算周波数も49.678MHZと低かったんですが、実測値が49.020MHZではあまりにも低すぎますので、再設計が必要と判断されます。

 今回はフィーダー幅を0.02mとして計算させましたが、0.03mにすると、計算値と実測値の誤差が少し縮まるのではないかと考え、フィーダー幅を0.03mとして再計算してみました。計算結果は下記の一覧表のようになりました。


 比較しやすいように当初のフィーダー幅が0.02mで計算した一覧表を下記に表示します。


 計算結果は、ご覧のように実測周波数が計算周波数より低かったものが、0.03mでは逆転し全てのバンドで100KHZ程度高く表示されました。誤差という意味で言えば0.03mの方が、より誤差が少ないという結果になりました。

 50MHZ用については、実測周波数が49.002MHZと低いため、フィーダー幅を0.03mで再計算し、そのデータを元に再改造をしました。具体的には、Raの2.72mを2.64mへ、またRfの2.78mを2.7mへ、更にRaとRF間の距離(S)を0.67mから0.65mへそれぞれ切り縮めました。この状態でアナライザーで共振周波数を測定すると、50.311MHZで丁度手頃な周波数になりました。


 以上の結果から、50MHZ用についてはこれで決定ということになります。50MHZ用以外のものについては、既にフィーダー線を切り縮めており、共振周波数を上げるため再検討をしても再現ができません。しかしながら、せっかくここまで作業を進めてきましたので、一応フィーダー幅を0.03mで再改造の検討をしてみました。

 非常に長々としたページになりましたが、やっと最終結論が出ました。下記の一覧表が最終の検討結果です。赤い字で表記した分がエレメントデータに変更があったものです。これで多分大丈夫だと思いますが、もし下記データで作られて、うまくいかなかった場合は、各局のご努力で完成させてください。

(※下記の表はこのページのトップ部分にも再掲しています)



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