QRP運用によるDXコンタクトの実績

(最終更新 2000.04.14)


 NO1号機のコーナーでも少し書いていますが、1988年にQRP運用を始めて、サイクル22の恩恵のあった1992年頃までは面白いようにDXコンタクトができました。

 ここ数年間コンデションが低迷し、全くコンタクトできない訳ではありませんが、一時期の賑わいはありません。これは何もQRPだから飛ばないということではなく、ハイパワー局にもいえることであり、サイクル23の到来を心待ちにしているのは、少なくともDXコンタクトに興味を持っているアマチュア局共通の願いだと思います。

 前置きはこれくらいにして、本題のQRP運用で果たしてどれくらいのDXができるのかについて、私のコンタクト実績をご披露します。下の表は2〜3WのQRP運用でコンタクトできた外国局のリストです。いづれもQSLカードが帰ってきた物のみを記載しています。

 DXを追っかけている局から見ると、何だザコばかりじゃないかという事になるかもしれませんが、2〜3W出力のQRP運用でコンタクトできたところに意味があります。



QRPDXコンタクトリスト

(2000,04,14現在 472局!!)

 プリフィックス(国)名 交信数 プリフィックス(国)名 交信数 プリフィックス(国)名 交信数
AP(パキスタン) 1局 LU(アルゼンチン) 8局 V73(マーシャル島) 4局
A35(トンガ) 1局 LX(ルクセンブルグ) 2局 V85(ブルネイ) 3局
AL(アラスカ) 1局 LZ(ブルガリア) 4局 W(アメリカ) 31局
BV(台湾) 13局 OE(オーストリア) 5局 XU(カンボジア) 5局
BY(中国) 28局 OH(フィンランド) 14局 XW(ラオス) 1局
CE(チリ) 3局 OK(チェコ) 3局 XX9(マカオ) 2局
CT(マディラ島) 1局 ON(ベルギー) 2局 YC(インドネシア) 10局
CX(ウルグァイ) 2局 OZ(デンマーク) 2局 YJ(バナッツ島) 2局
DU(フィリピン) 13局 PA(オランダ) 5局 YO(ルーマニア) 3局
DL(ドイツ) 12局 PT(ブラジル) 4局 YU(ユーゴスラビア) 7局
EA(スペイン) 6局 P29(パプアニューギニア) 2局 ZL(ニュージーランド) 7局
EA8(カナリー島) 1局 SM(スウェーデン) 5局 ZP(パラグアイ) 4局
EA9(チュータ) 2局 SP(ポーランド) 7局 ZS(南アフリカ) 1局
F(フランス) 10局 SV(ギリシャ) 3局 Z31(マケドニア) 1局
FK(ニューカレドニア) 2局 S21(バングラディッシュ) 2局 3D(フィジー島) 2局
FO(ポリネシア) 5局 S59(スロベニア) 2局 3W(ベトナム) 1局
FT(南極) 1局 T30(ウエスタンキリバス) 2局 3X(ギニア) 1局
G(イギリス) 8局 T32(クリスマス島) 2局 4S(スリランカ) 1局
GW(ウエルズ) 4局 TA(トルコ) 2局 4X(イスラエル) 1局
HA(ハンガリー) 4局 T77(サンマリノ) 1局 5B(キプロス) 2局
HB(スイス) 5局 T88(パラウ) 1局 5W(ウエスタンサモア) 2局
HC8(ガラパゴス島) 1局 T95(ボスニア) 1局 5Z(ケニア) 1局
HC6(エクアドル) 1局 ES(エストニア) 4局 6W(セネガル) 1局
HL(韓国) 11局 YL(ラトビア) 1局 7Q(マラウイ) 1局
HS(タイ) 5局 LY(リトアニア) 3局 9A(クロアチア) 1局
H44(ソロモン島) 2局 UA(ロシア) 27局 9J(ザンビア) 1局
I(イタリア) 14局 VE(カナダ) 5局 9K2(クェイト) 2局
JT(モンゴル) 8局 VK(オーストラリア) 21局 9M2(西マレーシア) 3局
KH2(グアム島) 7局 VK9(ココス島) 3局 9M6(東マレーシア) 4局
KH6(ハワイ) 8局 VI9(クリスマス島) 1局 9M0(スプラトリー島) 1局
AH8(アメリカンサモア) 1局 VS(ホンコン) 5局 9V(シンガポール) 3局
KH¢(サイパン) 10局 VU(インド) 4局       
LA(ノルウエー) 4局 V63(ミクロネシア) 14局       

合  計   472局       


 上の表の詳細をエクセル Excel(95).Ver7 で編集しています。少しファイルは重いんですが、興味のある方はご覧下さい。(※尚この画面に戻るには、ブラウザの「戻る」を使用ください)

  • DXコンタクトリスト(Excel ファイルサイズ 91kb)を見る

  • DX局から送られてきたQSLカード

    QSLカード写真  jpg 10kb

     さて見ていただいた感想はいかがでしょうか。へー QRPでも意外と遠くまで届くんだなーと思われたか、そんなばかなと思われたかのどちらかだと思います。

     そんなばかなと思われた方は ハイパワー依存症 の恐れがあります。できるだけ早くQRP運用の経験をおすすめします。(ハイパワーコンタクトから、そのままパワーを思い切ってダウンさせ、相手局からのシグナルリポートをもらってみるのも、QRP経験の一つの方法でしょうか?)

     そうです、コンデションが良ければ皆さんが予想した以上に電波は飛んでいきます。外国局とコンタクトしますとそのほとんどが日本製のトランシーバーを使用しています。昔に比べて使用するトランシーバーとアンテナが飛躍的に良くなっています。

     諸条件が良くなっているにもかかわらず、 運用するオペレーターは昔の感覚で、DXはハイパワーでないと届かない と皆さん思っているのではないでしょうか。

     確かにパイルになった時にはハイパワー局の方が有利でしょうが、ハイパワーによるリスク(インターフェアー問題等)を考えると、手放しで喜んでばかりはいられないと思います。

     最近のアマチュア無線をとりまく環境は、コードレス電話の普及など、インターフェアーに関して非常に条件が悪くなっています。相手側のインターフェアー対策が悪いと言い張っても、所詮アマチュア無線は趣味の世界の話ですから、ご近所とのマッチングを考えQRTしたという話をよく聞きます。

     最近のトランシーバーはどうなっているか判りませんが、昔のHFトランシーバーは、Sメーターの1目盛りが約3dBになっていたと思います。3dBは電力比では2倍を意味しますので、例えパワーが2倍になっても、Sメーター上の振れの差はたった1目盛りです。10Wと100Wを考えてみると、この場合は+10dB、つまりSメータ差では3つとちょっとしかないことになります。

     相手局のSメータを、わずか3目盛りちょっと多く振らせるのと引き替えに、ご近所から白い目で見られるのは割に合わない話です。私のところは絶対大丈夫と思っていても、日本人の美徳(?)からかBCIの発生していることをはっきり言ってもらえないケースがほとんどです。知らぬは本人ばかりで、ご近所にインターフェアーでご迷惑をかけ、しっかり陰口をたたかれていたということもあり得ます。

     私の経験から申しますと、2〜3ELクラスのビームアンテナを使うなら 21MHZでは国内コンタクトは数Wで十分 です。またコンディションが良ければ、DXについても5Wもあればヨーロッパや南米、北米には楽々届くと実感しています。

     また、QRPはCW(電信)でしか通用しないといわれる方も多いんですが、一昔前のAM(振幅変調)の時代ならまだしも、現在HF帯の変調方式の主流はSSBです。かてて加えて、前に述べた通り無線設備が飛躍的に進歩しています。

     私の聞いた限りでは、W(アメリカ)のビッグアンテナKW級の局でも、コンディションが下がると、潮が引くようにスーと消えてしまいます。逆にコンディションがアップすると、QRPのローパワーでも十分コンタクト可能でした。最近はQRPでもDXコンタクトができることがやっと認識されたようで、パイル時にQRPステーションが頻繁にコールバックされているのを聞くようになりました。 

     極端ないいかたをしますと、 ハイパワーで届いて当たり前、いかにローパワーで遠くまで飛ばすか 、こちらのほうが未知の世界が残されているとわたしは思います。

     ローカルのアマチュア無線局(JA6DWO花村氏)が、HICさんがQRPでも外国まで届くという話をよくしていたが、自分で経験するまではとても信じられなかった。やってみてはじめてQRPでも十分届くことを実感できた。これはやってみた人にしか理解できないだろうといっていました。

     ついでに申し上げるならば、電波法第五十四条では

     無線局を運用する場合においては、空中線電力は、次の各号の定めるところによらなければならない。ただし、遭難通信については、この限りでない。

    一 免許状に記載されたものの範囲内であること。
    通信を行うため必要最小のものであること。

     もしお使いのメーカー製リグで、パワーを絞る調整ボリュームがついていたら、一度絞ってローパワーコンタクトを経験してしてみませんか?

     ローパワーで十分届くのに必要以上にパワーを出すことは「問題なく通信できるのであれば、できるだけ小電力で運用せよ」という電波法の精神にも反しますし、第一無駄なことだと私は思います。



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